「子どもは走る」
朝ドラ『あんぱん』の主人公ののぶは、とにかく走る、走る、走るキャラです。さすがに大人になってからは、意味や目的のある時しか走らなくなりましたが少女時代は走るシーンがとてもたくさんありました。この物語の主人公に限らず、特に運動会や人との競争意識に芽生える前には運動の好き嫌いにかかわらず、乳幼児期の子どもはとにかくすぐ走ろうとします。子どもが走る意味については、前庭覚(平衡感覚)の刺激を求める、運動欲求、注意を引きたい、などの説がありますが、もう一つ、母親や見慣れた人がいる、見えないわくわくや期待に向かうなど、とにかく早く前に行きたい、未来への時間移動のようにも見えます。この期待をつくることと同時に、先に危険がある場合には引き止めることも大事な大人の役割ではないでしょうか。